桃色ドクター
「香織先輩~!飲み過ぎです!」
近所の居酒屋で深夜まで飲んでいた。
「恵理ならわかるよね~!この気持ち」
私は恵理の首に手を巻きつけて、頬に顔を寄せた。
「私が偵察に行きましょうか?最近腰が痛くって。まぁ、エッチのしすぎですけど」
恵理は会社の同期の男の子と社内恋愛をしていた。
かわいい後輩の幸せを妬んだりはしない。
「いいね~幸せで。でも、あの病院は危険だからだめ。恵理も好きになるよ」
「大丈夫ですって!先輩とはいつも好みが違うから」
3月になってもまだ瀬名先生から連絡がなかった。
はっきりと答えが出るまで返事をしないつもりなんだろうと思う。
だから、やっぱり私はただ『待つ』しかない。