桃色ドクター



「今日、電話するから」


私の耳元で小さく囁く。


私が頷く前に、先生は私の耳にキスをした。



これはヤバイ。

まじで私・・・・・・溶けてない?




「何してるんですか!!」



ちょっと大きな声を出してしまった私に、瀬名先生はおしおきをする。




「目を閉じて」




瀬名先生の声の中でも私が大好きな甘い低い声で。



「これはおしおきです」





キスをした。





「な、な、何してるんですか!!」




小さめの声で興奮を抑えながら怒る私に、瀬名先生はにっこりと微笑む。





胸元のポケットにさしたボールペンを手に持ち、私のおでこをツンと突っつく。





「また来てくださいね。治ったと思って無理をしてはいけませんよ」





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