桃色ドクター
毎日のように電話をしてメールもして、週に1度は飲みに行く仲なのに、雅也と恵理の関係は進展しない。
でも、体の関係で結ばれているわけでもなく、5月に一度関係を持ったきりだ。
「あんた達、変な関係よね~」
私は、地味な色のヒョウ柄水着を手にした。
「それ、絶対瀬名先生の好みですね~」
恵理はニヤニヤしながら、私の体にその水着を合わせた。
水着なんて選んでいるけど、私は仁ノ介と海なんて行けるわけがない。
まだ彼女じゃない。
堂々とデートすることができない。
別に隠れる必要はないんだけど、お互いに何か引っかかっているから隠れてしまう。