桃色ドクター



「否定はできません。ごめんなさい」



またまた上から目線で頭を下げてみる。



それからしばらく私達3人の、醜い女の争いが続いた。



昼ドラのようなセリフが飛び交う中、

私はただ、何度も謝った。





奪った覚えはないし、誰にも責められることはしていないけれど……


こんなに素敵な男性を独り占めしてしまっているんだからとりあえず謝ろう。




「ちょっと……3人とも落ち着いて」




瀬名仁ノ介が口を挟むと、婚約者と受付嬢が同時に怒鳴った。





「あたなは黙ってて!!」




叱られた子犬のようにしょんぼりする仁ノ介。




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