粛清者-新撰組暗殺録-
しかし。

「!!」

まるで狼が獲物を射竦めるような鋭い眼に、時尾は思わずビクリとした。

「時尾…口が過ぎるぞ…これは俺と新撰組の問題だ…」

斎藤は金を置いて席を立つ。

「新撰組ではない…しかも女のお前が口出しできる問題ではない…今日はもう帰れ」

そう言って店を出て行く斎藤。

(斎藤様…)

時尾は何も答える事ができず、ただ悲しげに斎藤の後ろ姿を見つめるしかなかった…。







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