海,テトラポッド,そして花火。
私達は,ここの喫茶店とは別に,ごはんをよく食べに行った喫茶店―“イオリ”へと向かった。


「で,あんた何やらかしたの?」

サツキが創佑をつついた。

「創佑は,私のことをちょっとあの人に口を滑らしたの。
ま,いいんだけどねぇ。」


私がははは,と笑うと,創佑はなんだかほっといた顔で私を見た。



イオリに入ると,客はまばらで,私達は窓側に座った。
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