最後に初めまして。
逃げて古都をこれ以上傷付けたくなかった。
真夕美にもこれ以上振回す事をしたくなかった。


「分かってくれないか。真夕美とはもう逢えないんだ…。お互い恋人が出来たら終わりにしようって約束したよな。」

『ううっ…登だけ…幸せになんてさせないから…私…諦めない。』

「何言って…――。」


プーッ…プーッ…プーッ…


「切りやがった…。」


俺はその後、真夕美に電話をするが通じる事はなかった。

心に巨大な不安が襲って来ていた。

俺は真夕美との事を必死に思い出そうとしていた。

アイツなら何をする?

このまま黙って引き下がる性格なのか?


『私、手に入らないなら全てを壊すわ。』

「それは怖いな。どんな事をするんだ?」

『相手を傷付けてでも手に入れるわ。』


俺は真夕美の言葉を思い出していた。

そうだ…確かにそんな事を言っていた。

馬鹿げた冗談だと俺はその場では笑い飛ばしていたが本気だったのか?

でも何故今更俺にこだわるのだろう?

他にも彼女がいた時はこんな事はなかった。
独占欲は強かったが…。

それより今は古都の方が心配だな…。

携帯のメモリーから古都の連絡先を呼び出した。

発信ボタンに手をかけたが押す事が出来なかった。

余計な心配をかけるだけかも知れない。

今日連絡出来なかったのは体の調子が悪いからなのではないのか?

なら余計な心配はこれ以上かけれない。
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