さよならとその向こう側
そして、彼が淹れてくれたコーヒーを父と二人で飲んだ。

その間に父は、彼"神田実"について教えてくれた。


私は初対面だが、もう何年もこの大学にいる事。

今は父のもとで助教授として働いていて、真面目で有望だという事。


「綾も結婚するなら神田君の様な男を選ぶといい。」

笑顔でそんな時を言われ、思わずコーヒーを吹き出してしまった。


父は、私が彼を気に入った事が余程嬉しかったのか、この時ずっと機嫌が良かった。



これが彼との出会い。



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