さよならとその向こう側

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最愛の家族へ


千佳、彩夏、すまなかった。

今更謝っても仕方がないと思うが、
この世への未練が俺にこの遺書を書かせた。



千佳、幸せにすると、あれ程約束したのに悪かった。

俺は、千佳と彩夏と幸せに暮らしていたし、夢だった洋食屋も小さいながらも繁盛していたし、それで満足だった。

本当にお前たちのお陰で毎日幸せだった。



今思えば幸せすぎたのかもしれない。



だから、古い友人に騙されたりしたのかもな。

まさかあいつに騙されるとは思いもよらなかった。

その分、ショックが大きかった。


何も悪くないお前に暴力も奮ったな。

本当にすまない。


そのせいで、余計に家庭は壊れていった。


思春期の大事な時期に、彩夏にもいやな思いをさせた。


全部俺のせいだ。




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