さよならとその向こう側
「実、みのる…。私やだよ。別れるなんていやだ。」
静かに泣く実を抱き締めながら、私も涙が止まらなかった。
「だって、まだ私の事好きなんでしょ?だから、こんなに泣いてるんだよね?私二番目でも不倫でもいいから。…実の側にいる。だから、夢も将来も諦めなくていい。結婚もしていい。私も実を諦めない!!」
私は必死だった。
実に悲しい顔をして欲しくなかった。
何より私自身、実と離れなくなかった。
「駄目だよ、彩夏。……俺は君を傷付けた。そんな風に思って貰える様な男じゃない。それに、こんなに愛している彩夏を……不倫相手になんて出来ないよ。」
実は、絡ませた私の腕を優しく離すと、今まで見たことが無いくらい悲しそうな表情を見せた。
その顔を見て、私の胸は締め付けられる。
「じゃあ、どうしてそんな顔するの?」
「……」
「そんな顔して説得されても、受け入れられない!!私には、"行かないでくれ"って言ってる様に見えるよ!?」
静かに泣く実を抱き締めながら、私も涙が止まらなかった。
「だって、まだ私の事好きなんでしょ?だから、こんなに泣いてるんだよね?私二番目でも不倫でもいいから。…実の側にいる。だから、夢も将来も諦めなくていい。結婚もしていい。私も実を諦めない!!」
私は必死だった。
実に悲しい顔をして欲しくなかった。
何より私自身、実と離れなくなかった。
「駄目だよ、彩夏。……俺は君を傷付けた。そんな風に思って貰える様な男じゃない。それに、こんなに愛している彩夏を……不倫相手になんて出来ないよ。」
実は、絡ませた私の腕を優しく離すと、今まで見たことが無いくらい悲しそうな表情を見せた。
その顔を見て、私の胸は締め付けられる。
「じゃあ、どうしてそんな顔するの?」
「……」
「そんな顔して説得されても、受け入れられない!!私には、"行かないでくれ"って言ってる様に見えるよ!?」