さよならとその向こう側
時計を見るとまだ12時前。
いつもは14時頃にランチ休憩に入るから、確かに早すぎる。

だけど暇な私は敦と休憩へと向かう。






「んで?間抜け顔して、また例の助教授の事でも考えてた?」


「……ばれた?」


やっぱり敦にはばれてたか。

私はおどけてみせた。



「あ!いたいたーー。もう、休憩入るなら声かけてよ〜!」


そう言いながら私達のテーブルに来たのは亜沙美(あさみ)。


敦と亜沙美と私の三人は、何でも相談し合える仲。

だから、神田実さんの事ももちろん二人には話していた。



「探したけど、亜沙美売り場に居なかっただろ?」


「そうそう、ちゃんと迎え行ったよ〜。」


「だって、朝から会議してて…。なんで、今日はこんなに早いランチなの?」



確かにそうだな。

敦、何か話でも有ったのかな?


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