さよならとその向こう側
彼は私を見てにっこり微笑んだ。


「教授、お嬢様いらっしゃいましたよ。」


そう父に声をかけ、私を応接室のソファに座るよう促してくれた。


「今、コーヒーお持ちしますね。」

軽くおじぎをすると、コーヒーを淹れる為に応接室を出ていった。



私は、彼のスマートな立ち振舞いにただ見とれていた。



< 9 / 403 >

この作品をシェア

pagetop