幼なじみ〜first love〜
「俺が…アメリカから帰って来て、二人ともちゃんと大人になって…それで…俺が……」




蒼が泣くのを堪えて、言葉に詰まる。あたしは顔を上げ、蒼の目をまっすぐに見つめた。




「それで俺が、おまえを養えるようになったら………結婚しよ」




「それ…プロ…ポーズ……?」




「…まぁ、そうだな」




蒼は、あたしの手から指輪を取った。




「返事は…?」




蒼が好き…

他の人なんて考えられない…




あたしは蒼のそばに




一生いたいです




「…小さい頃からずっと…お星様に願ってた…」




あたしはずっと…ずっと…願ってたよ…




「…蒼の…蒼のお嫁さんになりたいです…」




蒼があたしの左手を手に取り、薬指に指輪をそっとはめてくれた。




「ホントの結婚式みたい…」




頬を伝う涙を、蒼は指で拭ってくれた。




「……絢音を幸せにするって…誓うよ」




「……蒼を幸せにするって…誓います」




見つめ合った後、お互いに噴出して笑ってしまった。




あまりに嬉しくて、幸せで…




「愛してる…」




月明かりの下、

プールの真ん中で、誓いのキスをした……―――。
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