幼なじみ〜first love〜

人は、幸せに慣れてしまうものなんだろうか…?




「美々…俺のこと嫌いになったのか?」




苦笑いでケンは、あたしの顔を見つめる。




「…嫌いじゃないけど……好きか…わかんない」




これが…あたしの本音だと思う。




人は、いとも簡単に、幸せを壊してしまう。




「……ハハッ……そっか…」




違う、ケンを試したのかもしれない。




「…帰るわ、俺」




“俺は好きだよ”って…そう言って欲しくて、試したの。




「…じゃぁな」




付き合った頃のケンは、あたしには抱えきれないほどの、溢れるほどの愛情をくれていた。




「ケンっ…!」




―――バタンッ!




ケンは、乱暴にドアを閉め、あたしの部屋から出て行った。




「こんなこと…言うつもりじゃなかったのに………」




あたしは…一体




ケンに何を求めてるんだろう………
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