幼なじみ〜first love〜
「ヨーイ…パーン――…ッ!!」




勢いよく鉄砲が鳴り、クラス対抗リレーがスタートした。




「あれ?何で絢音がここにおんねん…」




俺の前に絢音が立っている。




「遊也、アンカーでしょ?」




「そうや…俺の前は…美月の、はずやろ?」




「うん…なんか変わって欲しいって言われて…」




美月…まぁしゃーないな。美月と目が合うたけど思い切り逸らされた。




「絢音…足速いんか?」




「まさか…!遅いよっ?…あっ!いまんとこ、うちのクラス2位じゃんっ!次は…美々ちゃんの番だぁ~」




絢音は飛び跳ねて、一生懸命叫び応援している。




「美月は、元陸上部や…せやからアンカーの前にしたんや…」




「げっ!そぉだったの!?…どぉしよぉあたし…」




「せいぜい…頑張るんやな……」




絢音の肩をポンと叩くと、絢音はその場にうずくまる。




「胃が…痛くなってきたぁ~っ」
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