幼なじみ〜first love〜
うちのクラス、まさかの大健闘で…1位で絢音にバトンが回ってきた。




「っしゃー!!絢音いけやぁーーーっ!!」




俺の叫んだ声に頷いた絢音は、無事にバトンを受け取り…走り出した。




……………え?




「………遅っ!!」




思わず俺は、絢音の走るスピードを見てその場にズッコけそうになる。




絢音がドジなのも、バカなのも知ってる。




せやけど、ここまで足が遅いとは……




「いや、あれ…速い方だよ?ねぇ、ケン?」




俺の横で美々が、まさかの発言。




あれで…速い方?笑わすなや。




「いやぁ~絢音っち…めっちゃ本気だろーな。いつもの100倍ぐらいの力、出してんじゃね?」




「ひゃ、100倍やて?」




ケンまで……何を…言っとんのや?




「絢音っちさぁ…中学ん時とか、走るより歩いた方が速いんじゃね?ってぐらいだったもんなぁ?」




んなアホな話あるかー!




「ケンてばぁ…それは言いすぎっしょ!」




「アハハハッ…」




ケンも美々も…二人とも何を呑気な…




「笑ってる場合ちゃーーーうっ!!ダントツ1位やったのに、抜かれてもうたやんけ!!」
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