幼なじみ〜first love〜
「…ヒッ…ぅぅ…っく…」




――…ガチャ

泣いていると、あたしの背後で部屋のドアが開いた。




「絢音、まだパパの部屋にいたのか?何して…」




ゆっくり振り向くと、お風呂から上がってきたパパが、パジャマを着て、濡れた髪をタオルで拭きながら立っていた。




「…パパ……どぉいうことか…説明して…」




あたしはパパの携帯を、パパの足元に思い切り投げつけた。




「蒼のお母さんと…いつから不倫してたの…?」




「………………」




「無言電話も相手が誰だか知ってたから…だからパパは警察に届けたくなかったんだね…」




パパの表情は堅いままで、あたしの肩に手を伸ばしてきた。




「絢音…話を聞いてくれ」




パシンッ……―――!


「触らないでっ!」




あたしに触れようとしたパパの手を、叩いて、はねのけた。




「その汚い手で…あたしに触らないで……」




あたしは泣きながら、パパを睨み付けた。
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