幼なじみ〜first love〜
「ちょっと…何?何か用?」




絢音は俺の背中を無理やり押して、部屋から出そうとする。




「そんなに俺が邪魔か」




「違うけど…」




絢音は背が小さいから、いつも俺を見るのが上目遣いで可愛い。




「…なんかCD貸して?絢音のオススメでいいから」




「えっ…?CD?ちょっと待って…」




絢音が急にあちこち引き出しを開け出した。机や、タンス、クローゼットの中。

なんでタンスの中にまでCDが隠れてるんだ?普通タンスの中は服だろ。




「女のくせに、整理整頓しとけよ」




「うるさいなぁ」




あーでもない、こーでもないとぶつぶつ呟いている絢音が面白かった。




「ねぇ…これは?」




絢音がいい曲だよと、俺にCDを渡す。




「それでいいよ…さんきゅ」




「それだけ?」




そうだ…言う事があったんだった。




「絢音…明日から、一緒に帰れない」
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