幼なじみ〜first love〜
「絢音…手、出して…」
「手…?」
蒼は、あたしの差し出した左手の薬指にシルバーのリングをはめた。
「この指輪……」
高校生の時に蒼が
プロポーズしてくれた指輪
20才の時、あたしの為にわざと冷たくして
蒼が地面に踏みつけた指輪
「…もう…捨てちゃったんだって…思ってた…」
指輪に彫られた文字
AtoA〜first love〜
「蒼から絢音へ初恋を捧げます?」
「…覚えてた?」
蒼は照れたように笑った。
「忘れるわけないよ…」
まだ高校生だったけど
本気でプロポーズしてくれた
あの月明かりの下で……
「もうひとつ……」
そう言って蒼は、あたしの左薬指の指輪の上にもう一つ指輪をはめた。
ダイヤモンドの指輪だった。
「2個も…指輪……」
幼い頃、願いを込めた
あのふたつの星のように光輝く指輪
「――…結婚しよう…絢音…」
穏やかな波の音に
包まれて
見つめ合う二人…
「………蒼」
「絢音の未来…俺にください…」
ずっと伝えたかった
想いをいま
「………うん」
涙で濡れた顔を
蒼が拭ってくれた
「…俺のそばにいて…俺を…幸せにして…?」
「………はい」
あなたと2人じゃなきゃ
愛という名の
幸せは生まれない
ダイヤモンドの指輪に
彫られた文字は
AtoA〜eternal love〜
“蒼から絢音へ
永遠の愛を捧げます……”