ベイビーベイビーベイビー
 

  見合いの日の夜、早速小島彰人の母親から百合子に「是非とも話を進めたい」という返事が入った。

 それを聞き、喜んだ百合子から麻美に小島の印象を尋ねる電話が入ったのであるが、見合いの日の夕方藤堂にも話した「可もなく、不可もなく」というより他の感情は、相変わらず湧いてこなかった。


 実はあの日、百合子と小島の母親による 見合いではお決まりの“仲人が先に退散する”という場面の後、小島は、

「参ったなぁ。実は俺、こう云うのはどうも苦手で」

とやたら砕けた風に麻美にもらしていた。





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