メトロノーム 【完】
「ごちそうさまでした。ありがとう!本当においしかったぁ!」



お店の外で言った言葉を、車の中でもう一度繰り返す。

こうちゃんはやっぱり笑って、アクセルを踏み込む。





30分ほど走ったところで車を停めこうちゃんの隣を歩く。

進んでいくと、キラキラとしたライトに飾られた、クリスマスツリーがあった。



「きれい・・・」

ツリーの近くで立ち止まる。

「だろ?」

いたずらっこのような、こうちゃんの笑顔。


「ここ、穴場スポット。・・・って大樹情報だけど。」



ツリーを見上げながら、こうちゃんが続けて話す。


だからそんなに人がいないんだ。
でも、有名なツリーよりもきれい。
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