Drop Piece
「だーかーら、まだわからないわけ?」
どんっ、と肩を押されて屋上の壁に押しつけられる。
「……っ」
「ほんと目障り」
何か、言い返したいのに。
何も、言い返せない。
「あんたってさぁ、今、壱流くんとドラマやってんでしょ?」
無言で頷く。
「あんたのことだしー、媚でも売ってんでしょ?」
うーわー、という嫌な笑いが周囲から聞こえてくる。
「壱流くんもさぁ、きっともっと上手い女優と組みたかっただろうねぇ?」
「………っ」
あたしは、きっ、と先輩たちを睨み付けた。
「人気女優がそんな顔していいわけぇ?」
「てか、何?生意気」
演技だけは。
大好きな演技だけは。
馬鹿にされたくない。
「あたしは……っ!!」
「あ、いたいたーっ!!」
言い返そうとした瞬間、可愛らしい声があたしを阻んだ。
屋上の入り口に知らない可愛い子が立って、あたしに手を振ってる。
……し…知らない人……!
「もう、探したんだよー。光」