Drop Piece
光が出ていったドアを見てぼーっとする。
『仕事頑張ってねっ晴翔…っ!!』
さっき言われた言葉が頭の中でずっと回っていた。
「……っあー!!」
頭をくしゃ、としてしゃがみこむ。
…なんだよ、あれ。
『ありがとう!!』
『晴翔くん?』
『あたしも光でいーよっ』
表情ころころ変えて、笑顔。
なんだよ…っ。
心臓はおさまることをしらない。
机の上で携帯のバイブが鳴り、それにさえ体が飛び跳ねた。
「も…もす…っもしもし」
『噛んだね、今』
「う…っうるせぇよ!なんだよ、琉飛」
『噛んだね、今』
「わかったっつってんじゃん!」
琉飛が携帯の向こうで笑ってるのが聞こえた。
『明日六時から壱流の撮影始まるらしいけど晴翔行く?』
「行く…っ!…あ…、それってさ…ひか…っじゃなくてあいつも来るんだよ…な?」
妙にそわそわして落ち着かない。
『あいつ?』
「…っだから!あいつ!!」
『どいつ?』
「おま…っ!わかってんだろ!!」
たまに黒くなる琉飛。壱流や利央より質が悪い。
『名前言ってくれなきゃわからない』
こ……こいつっ!!
黙ってみても琉飛はどうしても、言わせる気らしく何も言わない。
お…俺が大人になってやんだからなっ!断じて負けた訳じゃねえ!!
「ひ…」
『ひ?』
「ひか……っ!」
『ひか?』
「っだー!光だよ!光!!」