ウルフ
『いつ頃からなんですか?』


ロボットは質問した


『最近なんじゃがの、ある特効薬が無いと治らないと医者に言われての…』


『その特効薬とは?』

そう言うとレイはパンを千切った後口に放りこんだ


『いや、何でもない…この話は忘れて下され』


『………』


レイはそれ以上は聞かずパンを食べていた


『あなた~!!』


不意に小屋の奥からおばあさんであろう声が響いた


『旅人さんすまん、ゆっくり食べて下され』

そう言うとおじいさんは再び奥に引っ込んでいった


『特効薬ってなんだろうね…』


ロボットがレイに問いかける


『わかんない…』


食事を済ませたレイは食器を片付け、腰のホルスターにしまってある銃を取り出した


『何する気』


ロボットは言う


『ただのメンテナンス…』


そう言うとレイは銃をばらしはじめた


『何が起こるかわからないから日々の努力は怠らない』


『良い心掛けで…』


ロボットは言う
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