ギャップ@彼氏



電車を降りてから、
遠回りだからいぃッて言ったのに レオ君が家まで送ってくれていた。



「今日はいろいろあったけど、レオ君と近づけた感じがして、なんか嬉しいッ♪」


とルンルン気分でレオ君に言ったら


「俺もだぁ。
ゆなちゃんの意外な一面を見れたしッ♪」


と 言ってニヤっと Sの目が私に突き刺さった。

Sレオ君なのに 何故か胸が"キュンっ"となった。


ヤバい…。
私、Sなレオ君にもハマってない?!


と 1人アタフタしていたら
もう家の近くの公園まで来ていた。



ヤバッ!!!∑
家まで 来られたらヤバいっっ!!



「れッ…レオ君!
もぅ すぐ家だからここまででいぃよ!」


「なんで?
せっかく ここまで来たから 家までおくるってば」

と 優しい目で言ってくれて…

さっきとのギャップに
また ハートを射抜かれた。



ッてぇ!!!
ダメだッ 家はだめだ!
バレたら引かれるッ



と 正気にもどり、


「うぅんッ!!
ほんとにすぐだから!」


と 必死に抵抗したら
"そう?"と言って納得してくれた。


よかったぁ-…。
と安心していたら


「あッ!!!!!」


といきなりレオ君が声を発したから ちょっとビックリして


「なッなに?」


と ちょっと不安になってたずねたら


回りをキョロキョロと
見回してから
私の肩に手を置いて
"いぃ?"と言うような瞳で私を見つめてきたから コクッと頷いて目を閉じた。



そして、ゆっくりと唇が触れた。



そして何度も何度も
角度を変えながら愛おしそうに私に降ってくる
キスの雨。


なんの言葉もないけど、そのキスで…
愛されてることが実感できた。



そして 私の口に分けて入ってきたレオ君の熱い舌。


こういうキスは慣れてないから レオ君に任せて。でも、ちゃんとがんばって受けこたえた。






今日、この日。
私とレオ君は初めて大人のキスをかわした。













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