冬物語

するとエンジンの音が聞こえてきた。



車が止まって、あたしはその車へ走る。





「あ、おい!」



咄嗟にあたしの手を掴んでくる。



「綺魅?」


車の窓からお母さんがあたしを呼ぶ。



「あらレイくん!久しぶりね~随分男前になっちゃって。最近うちに遊びに来ないから~。綺魅と喧嘩でもしたのかと思ったわ。」



レイがあたしの手を掴んでいるのを見て、今までレイが家に来なかったのは喧嘩じゃないんだと思ったんだろう。




「レイくんも一緒に乗ってく?」



え?!
なんでそうなるの!!



「あの…綺魅と二人で話したいことあるんで歩いて帰ります。」



「!」

レイの顔を見ると、目が合った。


手を振り払おうとするとグッと力を入れられた。



「話したいこと?わかったわ。じゃあ先家で待ってるわね。レイくんよろしくね。」



「はい。」



よろしくじゃないよ!

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