あなたは講師
別れ
それからというものようちゃんを一度も見なかった。始業式で呼ばれた名前はなっちゃんと国語の女の先生だった。
ようちゃんの名前はなかった。
3年最初の授業が英語だった。
「なっちゃん☆!今年もよろしくね!」
「うん!今年の夏の試験で合格出来るように頑張るよ!」
「うんッ!……ところでさ…今原先生、いなくなったよね…」
「そっか、好きだったんだっけ?今原先生ね、福岡の実家に帰るらしいよ。『向こうで先生になるんです。』って。」
「えっ…ショックだなぁ…」
うずくまっていたらなっちゃんが頭を撫でてくれた。なっちゃんの優しさと、ようちゃんへの届かない気持ちに、涙が溢れた。
「あっ!」
いきなりなっちゃんが声をあげたからびっくりした私は泣きやんだ。
「どうしたの?」
「明日、今原先生が荷物取りにくる…はず!」
「えっ!」
「明日会えるチャンスだよ!」
なっちゃん、いくら正式な先生じゃないからって、生徒と先生の恋に協力していいの?
なんて思ったのは後から。
その時は夢中だった。
「ありがと、なっちゃん」
ようちゃんの名前はなかった。
3年最初の授業が英語だった。
「なっちゃん☆!今年もよろしくね!」
「うん!今年の夏の試験で合格出来るように頑張るよ!」
「うんッ!……ところでさ…今原先生、いなくなったよね…」
「そっか、好きだったんだっけ?今原先生ね、福岡の実家に帰るらしいよ。『向こうで先生になるんです。』って。」
「えっ…ショックだなぁ…」
うずくまっていたらなっちゃんが頭を撫でてくれた。なっちゃんの優しさと、ようちゃんへの届かない気持ちに、涙が溢れた。
「あっ!」
いきなりなっちゃんが声をあげたからびっくりした私は泣きやんだ。
「どうしたの?」
「明日、今原先生が荷物取りにくる…はず!」
「えっ!」
「明日会えるチャンスだよ!」
なっちゃん、いくら正式な先生じゃないからって、生徒と先生の恋に協力していいの?
なんて思ったのは後から。
その時は夢中だった。
「ありがと、なっちゃん」