占いの館へようこそ
「では、香さんとの相性をお知りになりたいのですか？」


前田に尋ねると、前田はちぎれんばかりに激しく首を振った。


「違う違う。
俺が知りたいのは、どうすればもっともっと香たんの事を知ることが出来て、香たんを近くに感じることが出来るのかって事だよ」


鼻息も荒くそう言うと、期待に満ちた目でしのぶを見つめる。


「ここは占いの館です。
占いは予言や予知のようなものではありません。
前田様が申されるような相談の答えはいたしかねます。」


しのぶがそう答えると、前田は急にしょぼくれた顔になった。


「では、前田様と香さんの相性を占い、アドバイスをする、というのはいかがでしょう？

前田様の求める答えとは違いますが、相性が分かればそこから道が開ける事もありますので」


そう言うと、前田は仕方がなさそうに頷いた。
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