空の少女と海の少年
しばらくして奈々が
台所から戻ってくると
ユラはこれからの事を話し出した
『リールは必ず、自分を封印した空王様と海王様に復讐しに楽園へ来るでしょう。しかし、2人の王が眠りについている事をリールは知りません。』
『奴は計算高い。力をつけ、仲間を集め、完璧な予定を立ててから行動する。だからまだ安全だが……。』
そこまで言うと2人は
悔しそうな表情になった
『リールが楽園に来た場合、我ら神が力を合わせても奴を消滅させる事は難しい。』
「そんな……どうすればいいの?」
不安げに春が聞くとユラが答えた
『そこで春様と海斗様には、空王様と海王様を目覚めさせてもらいます。4人で力を合わせれば、必ずリールを消滅させることができます。』
「じゃあ今から『無理だ。』
海斗の言葉を遮ると
サラは首を横に振る
『……完全覚醒しなければ無理だ。人間年齢18歳になれば自然に覚醒するが……一年も待ってくれるほど奴は甘くない。』
4人はその言葉に俯く
自分達には何もできないのかと
ユラとサラは顔を見合わせると頷いた
『ひとつだけ。18歳になる前でも完全覚醒する方法がある。』
『それが¨王の試練¨。皆様にはこれを受けて頂きます。』
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