空の少女と海の少年


「……あ!ユラに聞きたい事あったんだよ!」


陸が飛び起きると
ユラは面倒くさそうに顔をあげた


「奈々が精霊呼ばなくてもジュエル使えるのも、神の力なのか!?」

『そうです。』

「俺は!?俺はいつ使える?」

『……さあ。』


適当な答えに陸が怒る前に
ユラは話を続けた


『私達の武器は¨何かを守りたい¨と強く思った時に初めて現れます。それ以降は使いたい時に自由に使えるようになるのです。』

「……何かを守りたい。」

『そうです。奈々はその時に¨何か¨を守りたかったんでしょうね。』


陸が奈々を見ると
顔を赤くして俯いている


なんで顔赤いんだ?
まさか……
好きな奴ができたのか?


陸は不機嫌になると
奈々の近くに行く


「奈々はいつジュエルが変化したんだっけ?」

「……前に言ったわ。」

「嘘だ。言ってない。」

「煩いわ。」


奈々はそう言うと
台所に行ってしまった

陸はそのまま
ふてくされてソファーに座った


蓮との戦いでジュエルを
変化させた奈々の
¨守りたい人¨


陸と奈々って意外に両思いかもな


事実を知ってる2人は小さく笑った


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