空の少女と海の少年


ビーチバレーを散々やって
奈々特製☆弁当を食べて
また海で遊んで

さすがに疲れた5人は砂浜に座って
水平線に沈む夕日を見ていた

青かった空や海が
茜色に染まっていくのが
とても綺麗で
全員無言のまま夕日を眺めた

春と海斗と奈々と陸は
前に海に来た時を思い出して
蓮は初めて見る景色に感動して

それぞれの気持ちを胸に抱いて
ただただ夕日を見つめた


日が沈んで空が
無数の星で飾られると
海斗は口を開いた


「……朝のこと話せば?俺達が聞いてやるからさ。」

「……ん。」


蓮は短く返事をして
朝のことを話し出した

変な夢を見たこと
魔神様が変だったこと
……自分は捨てられたこと

海斗達4人は話を最後まで
聞くと深い溜め息をついた


「あのなー。辛いことがあったならすぐ話せよ。」

「溜め込んだらもっと辛いわ。」

「春達は仲間でしょっ?」

「仲間に気を使う必要なんかない。」


¨仲間¨
その言葉を聞いて蓮は
なんだか胸が一杯になった

海斗と春は顔を見合せると
頷いて立ち上がり
春は両手を空に向けて
海斗は両手を海に向けた

2人の行動に蓮はもちろん
奈々と陸も訳が分からないでいた


『こい津波!』

「奈々っ!結界張って!」

「……?分かったわ。」


海斗の声に呼応するかのように
海水は津波となって押し寄せ
5人を奈々の結界ごと呑み込んだ

夜の海は真っ暗で
ほとんど何も見えない


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