空の少女と海の少年


「ほれ。」


俯いている春に
奈央はケーキを差し出した

戸惑いながらも
春がケーキを口にすると
奈央はにこりと微笑んだ


「あの女の話はまた今度っ。今日は楽しもうよっ。」

「……うんっ。そうだね!」


そう笑って
2人はケーキを頬張った

そんな2人をカウンターから
見ていたマスターは微笑んだ


「奈央さん、大人になりましたねえ。」

「恋が吹っ切れたから?」

「ぶっ!」

「おやおや優さん、大丈夫ですか?」

「す……すいませんマスター。」


明らかに同様している優は
マスターからタオルを受け取り
口を拭きながら由紀を見た


何故由紀が知っているんですか……


「奈央が泣きついてきたから。」

「心を読まないで下さい。」


優が少し赤くなって言うと
由紀は挑戦的な笑みを浮かべた


「なんで断ったの?気になるな。」

「……由紀ってそういうキャラでしたっけ?」

「女はいくつもの顔を持ってるんだよ。」


優はマスターに助けを求めたが
マスターは由紀と一緒に
クスクスと笑っている


……今度話しますから
もう勘弁して下さい


「ふふっ楽しみ。」

「はあ〜…。」


疲れ切った優に
楽しそうな由紀


「若いっていいですね〜。」


マスターは微笑んだ


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