空の少女と海の少年


──真っ白な部屋の中

そういえばずっと水着姿だった春は
ミウに服を取ってきてもらい

今はソウに言われた通りに
この部屋で集中力を高めていた


あの後ソウとミウとキラとユラ
全員に力を分け与えた

ミウとソウは城に残って防御を固め

キラとユラは魔族達の侵入を
防ぐ為に天界に向かった


そして春

力が強いとは言え¨空¨だけでは
王達の封印は解けない

海斗達が来るまでの間は
力を温存し、高めておく

それがソウの考えだった


かれこれ15分は
ぼーっと座っていたからか
体がポカポカしてきた

眠くなってきたからではなく
力が高められてきたから

そう思いたかったが睡魔には勝てず
少しだけ……。と
意識を手放そうとした時だった




春ちゃん


ごめんね



小さな小さな
囁くような声が頭に響いた


「………え?」


悲しみを含んだその声に
春は一瞬で目が覚めた

誰と誰の声なのか
春は知っていた


頬を伝う涙にも気付ぬ程に
混乱した春は立ち上がり
すぐに部屋を飛び出した


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