クローバー
若干の迷いを見せるセイに、コトハが小さく笑った。
「騎士隊第二部隊隊長は仲間を裏切れませんか?」
見事にこちらの胸中を言い当てられた。
確かに隊長として仲間を裏切りたくない。ましてや、敵である魔女を守りながら騎士隊と戦うなんて不可能に近い。それに、もう女神は仲間の手によって…。
何考えてんだ私は…。こんな最初から諦めるような人間だったか。私は何の為に騎士になったんだ。
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