愛と無と生と
声の重み
部屋に 独り。

グラスに入るは
白いワイン…
薄い黄色に染まる。

赤いワインが好き。
なのに…
金色には程遠い薄黄色。


好きだと言ってくれ

好意も持てる男からの

声を 待つ。


彼じゃ 駄目なのか?

否…
彼の声を待つのか。


グラスの中は

徐々に透明へと変わる。


完全なる無になる前に

欲する声を懇願する。


貴方の声を待つ。


淋しさの連鎖が
これ以上絡む前に。


薄黄の潤いが

喉を熱くする。


欲するは…

それ以上に
胸を熱く火照らせる声。
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