つま先立ちの恋
「んにゃ、ボーッとしてた私が悪い」

「ごめん」

「謝んないでよ」

「悪かったな」

「謝んなって、気持ち悪いなぁ」

「けど、」

「しつこい。」

「灯歌、」

「だって冗談でしょ?」


その時、本鈴が鳴った。
私も和泉も鳴り終わることを待つように口を閉ざした。

< 125 / 468 >

この作品をシェア

pagetop