つま先立ちの恋
キレた。

「どけ、和泉」

「どかねぇ」

「あんたは今、私の堪忍袋を切った。そこどかねぇとタマ蹴るぞ!」

「何だよ、図星か?」

「うっさい!」

有言実行。私は私にのしかかっている和泉の急所を蹴り上げようとした。

「っ、、てめ!」

「チッ、反射神経だけは図太い野郎だ」

運良く私のアタックを逃れた和泉が、慌ててベットから離れる。その鬼気迫る顔を睨みながら私も体を起こした。

まだ頭がクラクラするけど、これは煮えたぎる和泉への怒り! 私は持っていたタオルを和泉に向かって投げつけた。

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