つま先立ちの恋

「だから子どもは嫌なんだ」


一度、瞳を閉じたフーがゆっくりと瞼を開いた時。言い様のない感情が私の体を駆け抜けた。つま先から頭のつむじまで。

「それでお前は満足するんだろう。まだ高校も卒業していないお前のような子どもを利用してまで、俺が上に固執するような男だと蔑まれることなど意も介さずに」

何…、何を言ってるの。
フーの言ってることがよくわかんない。

「利用できる物は利用する。それが例え年端もいかない子どもであろうとも。俺はそういう男だと周りからは冷めた目で見られるだろうな」

何…、なんでそうなるの?

「それをわかっていてお前は俺にこの話を持ちかけるのか」

「…違うよ。それは違う。だって私は…!」

だって私はっ、、、!

「お前の意見はどうでもいいんだよ」

その時のフーがどんな顔をしていたのか、見えなかった。

そして自分でも今、どんな顔をしているのかわからなかった。
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