つま先立ちの恋
「あっちにもこっちにもいい顔してたいなんて、子どものワガママだよ」

そう言ってパペちゃんはお弁当の入った巾着袋を持つと、そのまま行ってしまった。


そんなパペちゃんの後ろ姿を見つめながら思う。


まるで、フーに言われたみたいだと。


私を子ども扱いしたフー。きっとフーにはわかっていたんだ。私のこの半端な気持ちが。


口でどれだけ好きだと言ってもわかってもらえなかったのは、フーに伝わらなかったのは。


私の覚悟が甘かったからだ ……――


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