つま先立ちの恋
ドンドンドン!!


後部座席のスモークガラスを握り拳で叩くと、車内で俯いていたフーが顔を上げた。それから窓の外の私を見つけてギョッとした顔になる。

わははっ、驚いたフーの顔、可愛い~!


「開けて開けて!」


私が急かすとフーは渋い顔つきになりながらも、ゆっくりと窓を開けてくれた。半分くらい開いた所でフーも口を開く。

「………お前なぁ、」

「ごめんごめん!でも良かった、間に合って!」

「そこじゃないだろう」

「だから、ごめんってば!」

顔の前に両手を合わせて謝るものの、終始テンションの高い私にあきれ顔のフー。ずっと上がったままの片眉。固まったままのその顔が可愛い。

「どうしても伝えたいことがあって…」


改めて実感するまでもないけれど、やっぱり私はこの人が好きだ。


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