つま先立ちの恋
足を止めた和泉に数歩私は歩み寄る。

「…一回聞いてみたかったんだけど、あんたっていつから私のこと好きだったわけ?」

ずっとわかんなかった。それだけはどう頑張ってもわからなかった。別れ際にこんなこと聞くのはどうかと思ったけど、我ながら鬼だなとか思うけど。

知りたかった。単純に。
和泉は私のどこを、いつから好きになってくれたわけ?


そうしたら和泉は大袈裟に肩を落とし呆れた声で、

「お前ねぇ~…もうちょっと言葉選ぶとかできないわけ?せっかくカッコイイ別れ方だったのに」

「…ごめん」

「ま、お前らしいけど」

ふっと笑う顔が振り返る。肩越しに。それはイタズラ好きな少年の顔。




「そういうこと聞くヤツには一生教えてやんねぇよ」

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