つま先立ちの恋
◆◇

クリスマス当日。
フーに会えるということで私なりに私なりのオシャレをして待ち合わせ場所へ向かうと、明人さんの言っていた小林さんはすぐにわかった。フーが乗ってる車と色違いの車の脇に男の人が立っていた。見るからに若くて、昔ながらの日本人男性って感じのシュッとした顔の人。

てか、この寒空の下、外で待っててくれたんだ?!

…良かった。待ちきれなくて早く来ておいて。


その人の運転する車に乗せられて走ること…何分くらいだろう。時計忘れちゃったから覚えてないけど。


そんなこんなで私は今、クリーム色の建物の前に立っていた。


「…………高そう」

見るからに高級そうな物しか取り扱ってませんよ的なオーラが漂っている。建物にオーラがあるのかどうかも謎だけど。

「………え、ここ?」

小林さんが後部座席のドアを閉じる音がしたので、ちょっと聞いてみようと思ったら、

「お待ちしておりました」

先にドアマンに招かれてしまった。深くお辞儀をされてしまい、どうやら私がそのドアを潜るまでその頭を持ち上げてくれなさそうな気配がする。そこまで丁寧にされると恐縮を通り越して怖いよ。こっちはイケイケ…じゃなかった、イタイケな女子高生なんだからさ。


……間違ってたら私、一生あの人のこと恨んでやる。
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