つま先立ちの恋
「フーにとって仕事は一番だから。そんな大事な場所に何も知らない私が入るのは、絶対に許してくれないと思います。フーは絶対、なんで来たって怒るに決まってます」

フーにとって仕事場は一番、何よりも大事な場所。

フーが体を張って生きてる場所に、人生を賭けている場所に私なんかが行っちゃダメなんだってわかった。


だから、怒るに決まってる。
だから、嫌われちゃう、、、!
それだけは絶対にイヤだ………!


決めたのに。
追いかけるって誓ったのに。
何年かかっても、私はフーを追いかけるって決めたの。



…………なのに。



私が自己嫌悪のあまり両手で顔を覆っていると、無防備な耳に明人さんの声が滑り込んできた。



「俺は怒らないと思うよ。」


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