つま先立ちの恋
「学校の先生が言ってた、オトナのせかいにもイジメっ子はいるんだって。だから、強いオトナにならなくちゃいけないよって。そのためにも、しんじられるひとをみつけなさいって。フー、しんじられるひと、近くにいないの?」
「…何だと?」
「わかった。じゃあ、わたしがフーのみかたになってあげる。もうだいじょうぶだよ。わたし、強いもん。フーのこと、わたしがまもってあげるね」
「お前、」
「ずっとわたしがフーのそばにいられるように…
そうだ、わたしがフーのおよめさんになってあげる!!」
「………は?」
「そうしたらもう、ひとりじゃないよ!
いそいでおとなになってあげるね。すぐにおいつくからね。だからフー、まっててね!!」