姉弟道
*゚。梨湖Side。゚*

あーちゃんが席を離れたので、あたしは口からストローを離した。

グラスにはアイスティーが入っている。

トイレにでも行くのかな?

そう思っていたら、
「おい、桃坊」

あーちゃんがあたしの後ろにきていた。

えっ、まさかのこっちですか?

「姉ちゃんを貸していいか?」

アイスティーよりも冷たい声で、あーちゃんが言った。

何か怖いんですけどー!?

そんなあーちゃんの怖さに負けたのか、モモちゃんが青い顔で首を縦に振ってうなずいた。

えーっ!?

心の中で叫んだあたしに、
「じゃあ、借りる♪」

あーちゃんがあたしの首根っこをつかんだ。

ギャーッ、あーちゃんに殺されるー!

*゚。梨湖Side。゚*END
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