姉弟道
*゚。梓Side。゚*

全く、バレバレなんだよ。

リコの首根っこをつかむと、俺はトイレへと連行した。

「ちょっと離して!」

その間、リコは何度も抵抗していた。

彼女の決死の抵抗も俺は無視をしていた。

トイレに入ると、まずはリコを個室に放り込んだ。

それから俺も後から入ると、ガチャッとドアの鍵を閉めた。

「何してんの?」

首を絞めていたネクタイをゆるめながら、俺はリコに聞いた。

リコは俺の質問に答えようとしなかった。

おいおい、黙秘権かよ。

俺はため息をつくと、全く役に立ってない彼女の変装グッズを没収した。
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