~天使はふたたび舞い降りる~
ぬくもり
奈楠が困ったように
俺を見ていた。

こういうときは一人でいたくない


「なさけねーな~」

「わかるよ。
つらいね・・・・・」

俺はティッシュを探した。


「はい。」

奈楠がティッシュを俺にくれた。



「叶わないって悲しいね。」

「わかる?奈楠~」


奈楠は
ソファーに座った。


「私だって、恋くらいしてるよ。」

「まじ?どんな」



「その人には気持ちは伝えないから
叶うわけないんだもん。」

「なんでー?」

「なんでも~
伝えたらもうあえなくなるもん。」



「俺たち似たもの同士
仲良く寄り添いながら
生きていこう。」


奈楠が笑った。


「早く新しい恋さがして。
案外近くにあるよ~
にーにーのそばに~」


そう言って俺の涙を
乱暴に拭いた。
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