~天使はふたたび舞い降りる~
「ありがとう。
亜恋を責めないで…
亜恋を責めたら
俺の幸せを悲しませるから。
かあさん、ごめん。
大事なんだ。
誰よりも・・・・
亜恋がそばで見ていてくれたから
頑張れた。
とうさんや
かあさんに会えた。
本当は、会わないで
逝くつもりだったから・・・・」



「ばか!!
そんなことしたら
一生許さない!!」


「亜恋が背中を押してくれた……」


「わかったわ。
優・・・わかった・・・」



母親は痩せこけた
中村の頬を撫ぜた。


俺は耐えきれずに
病室を後にした。
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