~天使はふたたび舞い降りる~
目がさめた俺の視界に見えたのは
白い天井だった。


奈…楠…


慌てて起き上ったら
頭が割れそうに痛かった。


「う…う…」

めまいがして
頭を押さえた。


「大丈夫か?」


視界に入ってきたのは
心配そうに見守る
素良だった。


「あれ…?俺……
奈楠は?奈楠はどうした?」



奈楠を思い出そうとすると
頭に激痛が走る。


「怪我してるんだから
少しじっとしてろよ。」


「怪我?」


 あ・・・
 奈楠を抱き起したとき
 頭が痛くなって・・・・



「頭の上…
縫ってるぞ。
それも10針だ。」



「立派な木刀で思いっきり
頭割られたってやつ……
それからちょっと脳の検査も必要で
入院になるからな。
心配させやがって・・・・」


「林に殴られたんだ。あいつは?」


「今警察だよ。
奈楠ちゃんのおじさんがいてくれて
よかったよ。
下手したら殺されてたぞ。」


 警察・・・・・


「奈楠は?」
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