~天使はふたたび舞い降りる~
「安心しろ。
陽介おじさんのとこに運んでもらった。
今、歩来がついているから。」


「おじさんのとこ?
あ・・・よかったよ・・・・」


俺は涙が流れた。



「林かなり悪いことして
逃げて歩いてたみたいだぞ。
一か所にいられないのは
逃げ回ってたんだろうな。」


「しばらく出て来ないか?」


「うん、たぶんね。
今、奈楠のおじさんも
事情聞かれてる。」



俺は、体から力が抜けた。



「よかった…
マジ…よかったよ……
殺されても
奈楠があいつから解放されるなら……」




その時奈楠の叔父が入ってきた。


「大丈夫か・・・?」


「あ、ありがとうございました。
ほんと助かりました…
感謝します。」


「こちらこそ
巻き込んで悪かったな。
奈楠の悲鳴で
部屋に入ったら、佐川さん
血流して倒れてて
その上に奈楠が覆いかぶさって
『おじさん!!助けて!!
警察呼んで~~~!!』って…」



「奈楠が俺を助けてくれたんだ。」


「不思議に林は構えてるだけで
奈楠を殴らなかった。」



「奈楠は無事なんだ・・・」

そう言って素良を見たら
複雑な顔をして
俺の目をそらした。
< 386 / 426 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop